「トップダウンがいいのか、ボトムアップがいいのか。」
組織づくりを考えていると、よく出てくる言葉です。
これまで「人から指示を受けて、判断し、実行する」ことが多かった人は、
もっと自分たちの意見を聞いてほしい、ボトムアップの組織にしてほしいと思う。
でも逆に、みんなの意見を聞くことばかりが先行すると、
「誰かが決めてほしい」
「トップが方向を示してほしい」
と思うこともある。
きっと、どちらが正解ということではないんだと思います。
私がTAKEDAで創りたいのは、
一人ひとりが「一経営者」の視点を持って考えられる組織。
自分の役割の中で、
「会社にとって何がいいのか」
「仲間にとって何がいいのか」
「お客様にとって何がいいのか」
を考え、自分の意見を持つ。
そして、自分で判断し、行動する。
もちろん、役割が違えば見えている景色も違います。
立場によって、意見や判断が違うこともあるでしょう。
それでいいと思っています。
大切なのは、
「みんなが同じ考えであること」ではなく、
「みんなが同じ方向を向いていること」。
私は、全員に同じ考えを持ってほしいわけではありません。
それぞれが考え、それぞれの意見を持っている。
でも、「TAKEDAはどこへ向かうのか」という大きな方向は共有している。
そんな組織でありたいと思っています。
だから私は、
トップダウンの会社を創りたいわけでも、
ボトムアップの会社を創りたいわけでもありません。
「自分で考え、自分で判断し、自分で動ける人たちが、同じ方向を向いている組織」
そんなTAKEDAを創りたい。
そして、この考え方は、
今TAKEDAで取り組んでいることにもつながっています。
たとえば、自由シフト。
これは単に、
「自由に働いていい」という制度ではありません。
自分の時間を自分で考え、
自分の仕事に責任を持ち、
周りとの関係も考えながら、自分で判断する。
そんな人になってほしいからこその「自由」です。
そして、これからTAKEDAでは、
それぞれの役割についても、もっと明確にしていきたいと思っています。
自分は何を担うのか。
何を考え、どこまで判断するのか。
そして、何に責任を持つのか。
役職や立場で人を縛るためではなく、
一人ひとりが自分の役割を理解し、自分で動けるようにするために。
ただ、そのためにはもう一つ、
とても大切なものが必要だと思っています。
それが、
「TAKEDAとして、何を大切にするのか」という共通の判断軸です。
自由に考える。
自分で判断する。
それぞれに役割を任せる。
だからこそ、
みんなが立ち返ることのできる「軸」が必要になる。
私は今、その軸も、
これからみんなと一緒につくり、言葉にしていきたいと思っています。
つまり、私がつくりたいのは、
「自由にしていい会社」ではなく、
「自分で考えて、判断できる人が集まる会社」。
任せることと、放任することは違います。
任せるからこそ、
一人ひとりが自分の判断に責任を持つ。
そして、その判断が
TAKEDAの目指す方向と合っているのかを考える。
私自身も、
「社長だから私が決める」ではなく、
みんなが考えられることは、できるだけみんなに委ねていきたいと思っています。
だからこそ、これからのTAKEDAでは、
「誰が決めるのか」以上に、
「私たちは、何を基準に決めるのか」
を大切にしていきたい。
誰かの指示を待つのではなく、
それぞれが自分の場所で考え、判断し、動いていく。
考え方は違ってもいい。
意見がぶつかることだってあっていい。
でも、目指している方向は同じ。
そんな組織を、
みんなと一緒に創っていきたいと思っています。

